1992年にリオデジャネイロで開かれた地球サミットでは、持続可能な開発(環境保全と開発の両立性)がクローズアップされた。1997年気候変動枠組条約第3回会合(COP3)が京都で開かれ、NGOを含む地球温暖化防止に向けた取り組みが国内でも加速されて来た。
1997年、三橋規宏氏(当時日本経済新聞社論説委員)の主宰する「環境を考える経済人の会21」、同年地球ネットワーク会議(吉村元男氏)、(財)地域開発センター、(株)電通(遠藤堅治氏)が事務局となっている「ゼロエミッション塾」が設立。
翌1998年には「東京ゼロエミッション委員会」が設立され、会長に三橋氏、事務局に吉村氏が就任している。
北海道経済連合会においては、1997年11月に設置された産業開発委員会環境部会が計6回開かれ、翌1998年7月に環境産業の創出に関する中間報告をまとめた。
同年北海道ゼロエミッション研究会が、北海道経済連合会、北海道新聞社、電通、電通北海道をメンバーとして立ち上がり、吉村氏にも講話いただき、道内におけるゼロエミッション推進活動の検討が開始された。
エコロジーと地域の造語である「エコロジア」は、この時期に考えられている。
1998年9月7日に「エコロジア北海道21」研究会発起人会が開かれ、北海道経済連合会産業開発委員会環境部会は発展的解消し、具体的活動が引き継がれ推進協議会の原型となる。
目的
- 21世紀の北海道の経済社会を「資源循環型・環境調和型の先進地域」とするための研究・情報・実践とネットワークの確立
- 環境研究・環境技術の開発と産業集積、モデル地域及びプロジェクトおこしの実践
- 地域のポテンシャルを生かした新たな「環境産業」の創出と雇用の創出
- 先進地域づくりに向けた経済・企業活動・ビジネス情報のマッチング、地域社会活動の各種支援等による活性化
- 運動の継続的な広報PR・普及活動等による地域生活者の環境意識改革と新たなライフスタイルの浸透
一方、北海道が事務局となり環境道民会議が1998年9月5日発足している。
目的
北海道の良好な環境を保全し、快適な環境を維持・創造することにより、環境への負荷の少ない持続的発展が可能な循環型の社会をつくることをめざして、道民、事業者及び行政が相互の連携の下で、環境保全活動を積極的に推進するため、環境道民会議を設置します。
同研究会発足の記念事業として、11月20日第1回ゼロエミッション全国会議を京王プラザホテル札幌にて開催した。ゼロエミッション型経済社会への試みと情報交換・ネットワーク交流を目的として、産学官から200人が参加した。
研究会の活動を道内でさらに発展させていくために、1999(平成11)年7月23日「エコロジア北海道21」推進協議会が誕生している。